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オンラインイベントを企画しよう! 面白いアイデアを形にする方法と成功のコツ
オンラインイベントの開催にあたっては、企画が非常に重要です。企画がうまくできていないと、イベントの成功は難しいといえます。そこで、今回はオンラインイベントの企画作成のポイントや、イベントの準備から開催までのコツを紹介します。
さらに、ユニークなイベントアイデア例も取り上げるので、ぜひ自社でのオンラインイベント開催の参考にしてみてください。
アイデアを形にしよう! イベント企画に必要な5W2Hとは
まず、オンラインイベントの企画を作るコツとして覚えておきたい5W2Hを解説していきます。
1. WHY|イベントの目的やゴールを明確にしよう
1つ目は、WHY、つまりイベントを行う理由です。なぜそのイベントを行うのか、目的とゴールを明確にします。企業がイベントを開催する場合の目的には、自社の情報や商品・サービスの認知拡大、見込み客の獲得などがあります。
イベントを行った結果、どのような変化や効果がもたらされるのかという具体的な数値目標(KPI)を立てられるとベストです。ゴールが明確に定まったら、イベント開催に使用するツールにはKPIを測定できるものを選ぶことも重要です。
2. WHO|ターゲットを選定しよう
2つ目は、WHO、つまり誰が参加するイベントなのかという点です。1で決めた目的やゴールに基づき、どんな人に参加してほしいのか、集客の対象者(ターゲット)を選定しましょう。具体的には、年齢・性別・役職などの点を細かく設定して対象を絞ります。
また、オフライン開催とは異なり、ターゲットがイベントに参加する場所もさまざまです。自宅・オフィス・移動中の交通機関の中など、ターゲットの状況を考慮した適切な配信方法などを選ぶことも求められます。
3. WHAT|どんな内容にするのかを考えよう
3つ目は、WHAT、つまりイベントで何を伝えたいのかという点です。1と2に対して、どのようなコンテンツを提供するのか、魅力的なイベント内容を考えます。
外部からゲストや講師を招きたい場合など、すでにアイデアがあるならここで活かしましょう。事前にアポイントメントを取ることも必要です。
さらに、ライブ配信なのかアーカイブ配信も行うのか、参加者とどのようにコミュニケーションを取るのかなどの細かい部分も決めます。
アーカイブで録画保存しておけば、動画共有サイトにアップロードしたり自社サイトに掲載したりすることで、リアルタイムでイベントに参加できなかった人にも視聴してもらうことが可能です。
4. WHEN|開催までのスケジュールを立てよう
4つ目は、WHEN、つまりイベントの開催日時です。日にち・曜日・時間帯をいつに設定するのかは、ターゲットの属性によっても変わります。
なお、平日の夜や休日の昼間は比較的多くの人に参加してもらいやすいです。仮説を立て、さまざまな日時に開催しながらデータを取って検証する方法もあります。
開催日時が決まったら、告知・集客や準備のスケジュールも立てていきましょう。イベントの規模によっても違いますが、おおよそ1カ月半程度は余裕を見て、計画的に行うことがおすすめです。
5.WHERE|イベントの開催場所を選ぼう
5つ目は、WHERE、つまりオンラインイベントを実施する場所です。イベントをどこで開催するのか、開催予定日に利用できる会場(自社内もしくはスタジオなど)を決めます。
ただ、オフラインでのリアルイベント開催に比べ、オンラインは参加者の人数による会場のキャパシティを考える必要がないため、場所を選ばずに開催しやすいです。
6. HOW|イベントの配信方法・集客方法を考えよう
6つ目は、HOW、つまりどうやってイベントを行うのかという点です。配信ツールの選定や、ライブなのかオンデマンドなのかなど、イベントの配信方法を考えます。
オンラインイベントでは、参加者は画面を見つめ耳を澄ませることがメインになるため、講師・ゲストの話し方・写り方や画面の見せ方などの工夫も重要です。音質・画質などにもこだわりましょう。
また、イベントの参加者を募るためには集客方法も考えなければなりません。集客についての詳細を知りたい方は、下記の記事もぜひご覧ください。
参考記事:オンラインイベントとは?効果的な集客を行うポイントや主な集客方法について紹介
7. HOW MUCH|必要な予算を計算しよう
7つ目は、HOW MUCH、つまり必要経費です。1~6を実行するためにはどれくらいの予算が必要なのかを計算します。イベントの規模(参加人数など)や使用する配信ツール・機材、内容、集客方法などによって、かかるコストはピンキリです。
たとえば、配信ツールは無料で利用できるものもあれば参加人数に応じて高額になるものもあります。また、配信機材や撮影場所をレンタルする場合は費用がかかり、集客方法によっては広告費などが必要になることもあるのです。
企画を形に! イベント成功に向けた準備のコツ
前章の内容をふまえ、ここではオンラインイベント成功に向け、当日までに行う準備のコツをお伝えします。
1. SNSや自社HPなどを利用して集客を行う
前章6に関連する内容ですが、SNSや自社サイト、メルマガなどを使って告知を行い、広く集客することが大切です。イベント開催日から逆算し、計画的にターゲットにアプローチしていきましょう。
参加方法の案内も忘れずにアナウンスする
集客する際には、参加方法についての案内も忘れずに行うことが大切です。オープンなイベントならイベントページへのリンクを張る、クローズドならDMに掲載するなどの方法があります。
参加方法がわからずイベントに参加できなかった、というミスが起こらないように注意しましょう。
2. 当日の役割分担を決めておく
トラブルによってオンラインイベントが予定通りに配信できなかった、という事態は極力避けたいもの。そのため、当日は誰が何を行うのか、スタッフの役割分担を前もってきっちり決めておくことも重要です。
リハーサルは入念に|配信トラブル対策も
役割分担に基づき、リハーサルをしっかり行いましょう。音声や映像の乱れ、配信ツールの操作方法など、オンライン配信で想定されるトラブルへの対策も十分に取れるかチェックします。
配信機材・通信環境などのアクシデントにすぐに対応できる、ITリテラシーを持った人員がいると安心です。
3. 参加者にリマインドメールを送る
参加申し込みをした方には、開催日まで継続してリマインドメールを送りましょう。特に無料イベントの場合、簡単に参加できる分、簡単に無断欠席されてしまう恐れもあります。
申し込み数と実際の参加人数に大きな乖離が生まれることも多いです。ある程度減ることは想定しつつ、リマインドを行ってイベントの存在を忘れさせないようにするとともに、参加者とつながりを持っておくことが重要です。
スムーズな進行を目指そう! イベント当日のコツ
ここまでは、オンラインイベントの準備について触れてきました。つづいては、当日イベントをスムーズに進行し、無事に終えるためのコツを紹介します。
1. 参加者が離脱しない配慮をする
オフラインに比べるとオンラインイベントは離脱しやすいため、参加者が離脱しないように配慮が必要です。話す人が一方的に参加者に何かを伝える形になりやすいので、他人事に感じられてしまったり、つまらないと思われたりすることもあります。
チャットやQ&Aに寄せられた参加者の声を積極的に拾って双方向のコミュニケーションを取る、参加者の没入感を上げる工夫をするなど、参加している実感を持たせて楽しんでもらいましょう。
2. アンケートへの回答を促す
オンラインイベントの終了後には、イベント内容に対するアンケートを実施します。イベントの最中に、回答を促すようなアナウンスを行いましょう。
アンケートは、改善点を見つけるためだけでなく、新規顧客の獲得や新たな出会い・発見につながる可能性もある重要なものです。選択式で簡単に答えられるようにする・魅力的な特典をつけるなどの工夫によって、回収率を上げることができます。
オンラインイベントのアイデア例を紹介!
オンラインイベントの企画・準備・当日運営のポイントを押さえたら、あとはいよいよ実践するのみです。ここでは、オンラインイベントのアイデアとして具体的な実施例を取り上げるので、参考としてチェックしてみてください。
社内イベントのアイデア2選を紹介
まずは、社内イベントのアイデア例を2つ紹介します。
オンライン社員総会
社員総会をオンラインで行う企業が増えています。休職中の社員やリモートワーカーでも参加しやすいのが特徴です。
おおむね半期に一度や年に一度行われる社員総会では、会社のビジョンや戦略を改めて確認したり、社員をねぎらうことによってモチベーションを上げたりする狙いがあります。そのため、企画の「WHY」のステップに重きを置きながら全体の構想を作ることが重要です。
参加者である社員の目を引くオープニング動画を制作したり、ドレスコードを設定して総会内の企画に結び付けたり、グループ分けしてゲームを行い景品を贈ったりと、参加者が飽きずに楽しめるさまざまな内容を盛り込みましょう。
オンライン忘年会・新年会
一般人の間でもオンライン飲み会が普及するなか、企業においても、オンラインで忘新年会を開催した事例が見られます。
各自で好きな食べ物や飲み物を用意してもらうほか、事前におつまみセットを配り、みんなで同じものを食べながら参加しているという一体感を共有した例もありました。
1年の振り返りや新たな1年への抱負を語るというまじめな面も取り入れつつ、飲食をしながらさまざまなゲームをするなど、参加者全員が楽しめるような企画を行いましょう。
参考にしたいイベント実例3選を紹介
つづいて、独創的なイベントの実例を3つ紹介します。
りんくうスマイルプロジェクト|オンライン花火大会
花火大会の実行委員と地域団体が協力し合って行われる、オンライン花火大会。花火大会の様子をライブ中継することにより、どこにいても美しい花火の様子を観賞することができます。
ただし、見るだけを目的としておらず、配信にあわせて各自で用意した手持ち花火に点火し、一緒に花火をするという企画です。全国各地で同じ時間に一斉に花火に火をともし、コラボレーションを楽しむことができます。
酒匠✕石鎚酒造|オンライン唎酒会
まず、申し込みをした参加者のもとに、事前に唎酒用のお酒が届きます。当日は、難関の「酒匠」という資格を持つ人物や創業100年の酒蔵の話を聞きながら、おいしいお酒を楽しみつつ唎酒に参加できるというユニークなイベントです。
実際に日本酒作りをしている酒蔵の中の様子も中継され、自宅に居ながらにして日本酒の魅力を余すところなく満喫できます。まさに日本酒好き必見のイベントといえるでしょう。
JTBオンラインツアー|おうちで旅体験
大手旅行社JTBが企画するオンラインツアーは、自宅で旅行気分を楽しめるオンラインイベントです。
イタリア・カナダ・フランス・アメリカなど、世界各地の観光名所を配信で観賞することができたり、美術館の中をオンラインで鑑賞できたり、セスナの操縦を疑似体験できたりと、さまざまな内容の企画が開催されています。
無料で参加できるものもあり、お得に旅を楽しめます。
アイデアを形にしてオンラインイベントを成功させよう!
オンラインイベントを企画する際は、5W2Hをベースに考え、アイデアを膨らませながら構想を練りましょう。また、準備段階では集客やリマインドのように参加者に対するアプローチも大切ですが、当日の運営に支障が出ないような体制を整えておくことも重要です。
当日の運営のポイントや実際のイベント例も紹介したので、独自のアイデアを形にして、オンラインイベントを成功に導きましょう。
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