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オンラインカンファレンスとは? 開催のメリットと注意点|押さえておきたい開催の流れ
オンラインでカンファレンスを開催する企業が増えてきました。しかし、オンラインカンファレンスとは何なのか、自社でも行えるものなのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回は、オンラインカンファレンスの概要やメリット・注意点などの特徴を詳しく解説していきます。さらに、実際にオンラインカンファレンスを開催するときの手順も説明するので、これから開催したい企業はぜひ参考にしてみてください。
オンラインカンファレンスとは? どんな種類があるの?
オンラインカンファレンスについて解説する前に、そもそもの「カンファレンス」という用語の意味を押さえておきましょう。
カンファレンスとは、もともとは医療の世界で、規模の大小を問わず「会議」を意味する言葉でした。
近年になってビジネスの世界でも使われるようになりましたが、ビジネス業界における「カンファレンス」は「専門家を呼んで外部に向けて開かれる大規模な会議」を指すことが一般的です。一方、規模の小さい会議の場合は「ミーティング」と呼ばれることが多いです。
カンファレンスは内容の専門性が高く、外に開かれていて多くの参加者が集うため、イベントに近い雰囲気で開催されます。
そして、オンラインカンファレンスとは、インターネット上で開催されるビジネスカンファレンスのことをいいます。
では、以下でオンラインカンファレンスの需要と種類について見ていきましょう。
オンラインカンファレンスの需要は高い
2020年から世界的に流行した新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、大人数が1つの場所に集まることが難しくなり、従来リアル開催されていたイベントなどは続々と自粛され、オンラインにシフトしていきました。
そのような社会情勢のなかで、比較的動員人数の多いカンファレンスの開催も、オンラインでの需要が高まってきました。
オンラインカンファレンスの種類とは?
オンラインカンファレンスにはどんな種類があるのか、2つのタイプを紹介します。
1. 完全オンライン型
1つ目は、完全オンライン型。Web配信ツールを通じて全員がオンラインでカンファレンスに参加するという、オンラインのみで完結する方法です。リアル会場に集まるオフラインでの開催のように、広い会場を手配する必要がありません。
2. ハイブリッド型
2つ目は、ハイブリッド型。オフラインの会場に一部の参加者を集めつつ、残りの参加者にはオンラインで参加してもらうという、オフラインとオンライン併用の方法です。実際の会場にも人が入るため、完全オンライン型よりもリアル感を感じられます。
会場の参加者とオンラインでの参加者では、会場の見え方が異なります。単調な生中継にならないよう、画角や映す方向などのカメラワークにこだわることにより、ユニークな配信を行えるのが特徴です。
オンラインカンファレンス開催の6つのメリットとは?
前章のように需要の高いオンラインカンファレンスには、メリットもたくさんあります。6つの点を紹介します。
1. どこからも参加できる
1つ目は、オンラインでの開催のため、ネット環境さえあれば場所や距離の問題がない点です。国内に限らず海外にいても、どこからでも参加できます。在宅ワーカー・地方在住者・海外居住者など幅広い層をターゲットにすることが可能です。
2. オフラインに比べて多くの参加者を呼べる
2つ目は、オフライン開催に比べて大人数が参加しやすい点です。
オフラインでは会場のキャパシティを考慮し、必要に応じて参加人数を制限する必要があります。しかし、オンラインの場合は使用するWeb配信ツールのプランで適したものを利用すれば参加人数を増やせるため、人数制限のハードルが低いです。
3. 講師やコメンテーターを招きやすい
3つ目は、ゲストを招きやすい点です。カンファレンスでは専門的な内容を扱うため、その道のプロの参加は不可欠です。
オンラインでカンファレンスを開催すると、参加者だけでなく登壇する講師・コメンテーター・専門家なども、ネット環境さえあればどこからでもアクセスできます。そのため、遠方に住む人や高齢の相手もオフラインに比べて招きやすくなります。
4. 比較的コストや手間がかからない
4つ目は、費用や手間が比較的抑えられる点です。オンラインカンファレンスの場合、オフライン開催で必要になる会場費用や設備費、講師の交通費・宿泊費、資料の印刷費用などがかかりません。そして、費用に関連する業務負荷も減らせます。
なお、自社で全て開催する場合は、設備や機材などの購入に初期費用がかかります。しかし、最初に用意しておけば次回以降は費用がかからないので、予算があり定期的に開催する予定があれば、備えておいてもよいでしょう。
5. 意見や質問をしやすい
5つ目は、オフラインに比べて意見を出しやすい点です。
オフラインの会場では質問や意見などを出すチャンスが限られてしまったり、発言しづらい雰囲気があったりします。しかし、オンラインの場合は文字チャットで即座に意見の書き込みを行えるため、参加者が意見や質問を出しやすく積極的に取り組みやすいです。
投票やアンケートなどの機能が使える配信ツールもあり、その場で意見を集計しながらカンファレンスを進行することができます。
6. カンファレンス後のフォローにも利用できる
6つ目は、アフターフォローにも利用が可能な点です。たとえば、オンライン配信したカンファレンスの動画を録画しておけば、終了後に見直して振り返りを行ったり再配信したりすることができます。
リアルタイムで参加できなかった人が視聴できるほか、参加した人も、理解しづらかった部分などの復習をすることが可能です。
オンラインカンファレンス開催の2つの注意点とは?
前章で見てきたようにメリットの多いオンラインカンファレンスですが、注意点もあります。内容と対応策をチェックしてみましょう。
1. 通信環境に左右されやすい
オンラインカンファレンスでは、インターネット環境の安定性や速度が重要です。画質や音質も環境に左右されやすく、状況によって映像が乱れたり音が途切れたりすることがあります。
主催者が環境を整えることはもちろん、視聴者側でもある程度の通信環境が必要です。また、配信中に機材のトラブルが発生して開催が中断してしまう場合もあります。
音声や映像の質がよくないと、参加者の満足度も下がりやすいため、注意が必要です。主催者側がしっかりと通信環境を整えることと、視聴者にも前もって推奨する動作環境などを伝えておくことが求められます。
2. 参加者が離脱しやすい・雰囲気がつかみにくい
オンラインカンファレンスは、オフラインでの開催に比べて参加者が簡単に離脱できます。また、パソコンやスマートフォンなどの画面を通して視聴するため、リアルの会場に比べて臨場感が少ないことに加え、参加者の雰囲気やモチベーションを感じにくいです。
飽きさせない工夫を行うことや、双方向コミュニケーションができるチャットなどの機能を積極的に利用することが重要です。
オンラインカンファレンス開催の流れを紹介
ここまでのメリットや注意点をふまえたうえで、オンラインカンファレンス開催の流れを紹介します。
1. カンファレンスのテーマやゴールを決める
まず、オンラインカンファレンスでどんなことを伝えるかというテーマや、開催・参加することによって達成すべきゴールを決めます。テーマやゴールが決まることでターゲットが定まり、カンファレンスの内容もブレにくくなります。
5W2Hを活かした考え方
テーマやゴール、ターゲットなどを決めるにあたって重要なのが、5W2Hです。
5W2Hとは、When(いつ)・Where(どこで)・Who(誰が)・What(何を)・Why(なぜ)・How(どのように)・How much(いくらで)の7つの要素。
それぞれの要素を絞り込んでいくことで、内容・方向性・当日までにやるべきことなども定まってきます。
2. カンファレンスの準備を行う
5W2Hの内容が決まったら、実行メンバーを中心にして、開催に向けて着実に準備を進めましょう。どのような準備が必要なのか、以下で主なものを取り上げます。
カンファレンスツールを選ぶ
オンラインカンファレンスを配信するには、Web配信ツールを利用します。目的や参加人数にあわせてツールを選ぶことが大切です。
配信ツールには、Zoomウェビナー・YouTube Live・Vimeoなどさまざまなものがあります。なかでもオンラインでのセミナーやカンファレンスによく利用される「Zoomウェビナー」については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:Zoomウェビナーとは? 特徴と便利な機能について解説|ウェビナーはどんな場面で活用できる?
スケジュールを作成する
オンラインカンファレンスの準備から本番、終了までを含めた、やるべきことのスケジュールを作成します。カンファレンス自体のプログラム(タイムスケジュール)も組みましょう。内容ごとの時間配分も大切です。
必要な機材や資料を準備する|配信環境の準備
撮影や配信に必要な機材や設備、参加者に見せる・配布するための資料なども用意しましょう。
なお、自社で適切な機材や配信環境の準備をするのが難しい場合は、オンライン配信スタジオを利用するのもおすすめです。オンライン配信スタジオについては、以下の記事で紹介しています。
オンライン配信スタジオとは? 利用するメリットと選び方を解説|自社でスタジオを準備するには
集客する|参加者対応
オンラインカンファレンスに参加する人を集めることも大切です。集客は、自社のホームページ・メール・イベントポータルサイトなどのオンラインで行うほか、チラシを配布する、営業担当者が顧客に直接案内するなどの方法もあります。
集客について詳しい内容を知りたい方は、下記のページもあわせてご覧ください。
参考記事:オンラインイベントとは?効果的な集客を行うポイントや主な集客方法について紹介
また、カンファレンスに関する問い合わせがあった際の対応を行う、参加者にリマインドメールを送るなどのフォローも必要です。
3. カンファレンスを開催する
いよいよオンラインカンファレンスの本番当日です。体制を整えて開催しましょう。
当日の注意点としては、適切な配信環境のもとでとどこおりなく配信ができているか、スケジュール通りのスムーズな進行が行えているか、顧客と質疑応答などのコミュニケーションを取れているかなどを随時確認することが大切です。
開催後のフォロー方法を考えておく
オンラインカンファレンスの開催後、顧客に対してどのようなフォローをするかもしっかり考えておきましょう。具体的には、コミュニケーションの取り方や商品・サービスの販売の進め方などです。
メリットの多いオンラインカンファレンスを成功させよう
オンラインカンファレンスは、時代の流れによって需要が高まってきたカンファレンスの開催方法であり、会場の収容人数やターゲットの居住地などを問わず多くの人に参加してもらえるものであることがわかりました。
手間やコストを抑えながら開催できるなどのメリットもある一方、通信環境に影響を受ける可能性がある、参加者の様子がわかりづらい、という注意点もあります。紹介した対策を取りながら、オンラインカンファレンスを成功させましょう。
KOUTENは、YouTubeなどのライブ配信に対応しており、必要な機材や通信環境を備えたスタジオです。カンファレンスを配信する場所の候補としてもおすすめなので、検討してみてはいかがでしょうか。